首里城全焼の原因は?再建費用はいくらかかる?

2019年10月31日未明に、沖縄県那覇市にある世界遺産、首里城が火災に見舞われているという、

なんとも悲しいニュースが飛び込んできました。

 

火災は31日の2:30頃に発生した模様で、

木造であった首里城が真っ赤な炎に包まれている映像が流れていました。

 

首里城出火の原因はなんだったのか? そして 再復元の可能性はあるのか? ついて調べてみました。

 

首里城のどこが燃えた?

 

正殿、北殿、南殿・番所、奉神門、書院・鎖之間、黄金御殿、二階御殿 の計七棟が焼損しました。

 

首里城公園HPより

 

首里城のメイン観光となるスポットで、御庭を囲んで、正殿や北殿、南殿が配置しています。

 

画像の右が正殿、左が北殿です。

 

首里城火災の様子

10月31日未明~

① 1:05頃 関係者、イベント関係者など69人が作業終了、撤収。

② 2:30頃 城内の火災報知器が鳴り響き、警備員が正殿の煙を目視。さらに火はほかの建物も燃え移り焼損させた。

③ 4:00頃 正殿が激しく燃え、崩落し始めた。

④ 11:00頃 消防活動により火はほぼ鎮火。

⑤ 11:30頃 火は完全に鎮火。

 

木造建造物のため燃えやすかったこともあり、火災時は広範囲に渡り火の粉が飛散していました。

そのため警察によって周辺住民を避難誘導し、また避難施設も設置されていました。

 

首里城出火の原因は?

 


11月1日、首里城出火原因は今のところ調査中で不明でした。

 

 

普段と違っていたこととして、首里城公園は10月27日~11月3日まで【首里城祭】が行われ、期間中さまざまなイベントが行われていました。

通常正殿は、閉門時には入ることはできませんが、この期間中は首里城祭りの準備等で入門することができたようで、作業は深夜まで行われていたそう。関係者から話を聞くなど、首里城祭りとの関連を含め、警察と消防では出火原因を調べています。

 

火災時は城内の火災報知器が作動し、また24時間体制で配置されていた警備員が正殿からの煙を目視していました。

 

しかし首里城は復元建造物のため、文化財防災の対象外でした。

全焼した正殿や北殿、南殿にはスプリンクラーが設置されていなかったことが明らかになっていますが、法的義務ではないのです。

そのため今後復元された文化遺産も同様に守っていくために、今後文化財防災のガイドライン等も変更や修正を加えることを、さまざまな機関に要請を出していくそうです。

なお、けが人はないとのことです。

 

11月4日には、正殿北側が出火場所と断定されました。

電気設備によるショートなどの原因も探っているようですが、もし電気設備が原因の場合、証拠は砂くずのような大きさなので、これだけ燃えやすいものが揃っていた現場では、困難を極め、まだ原因特定には至っていません。

建物内の監視カメラはすでに燃えてしまっていたとのことです。

 

 

首里城の再建のメドは?

 


31日午前中、菅官房長官の記者会見が行われました。

首里城は国営の沖縄記念公園の施設であり、再建に向けて政府として全力で取り組んでいきたい。

 

2018年に首里城の復元が完了したばかりで、この時は260億円の費用がかかったそうです。

今回復元となると、材料や人件費など物価高騰のため、やはり260億円以上の費用は避けられないようです。

 

前回の首里城復元に使われたヒノキなどの木材等は台湾から運ばれてきたそうです。

設計資料の損失、琉球独自の建築技術、装飾品の作成、宮大工を探したりと、費用の調達よりも難しい課題は山ずみにあります。

 

しかし、今回の火災が首里城にとって5回目であったり、戦後の焼け野原からみごとに復元させた技術があれば、また首里城を見ることができるのではないか、と願うばかりです。

 

11月4日現在、那覇市や沖縄県への寄付が期限付きで募られております。

寄付金1億円の目標のはずが、あっという間に達成して間もなく3億円になる勢いです。

日本各地の被災地の復興も途中であるにも関わらず、多くの方の気持ちが首里城復興の支えとなっています。

 

寄付について、詳しくは那覇市や沖縄県のHPに詳細があります。

現金だけでなく、TポイントやJALマイレージでの寄付もできるようになっています。

 

首里城観光はどうなる?

 

火災が起きた10月31日より、首里城公園の有料施設を含む園内施設は、臨時休業をしています。

沖縄のシンボルともいわれる首里城は、沖縄観光のメインでもありましたので、ぜひ首里城の再建が進むことをお祈りします。

状況が分かり次第、追って掲載していきます。

 

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